興隆寺様(浄土真宗 本願寺派)

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お盆の由来


 お盆と言ってもいろいろな供養の仕方があるかもしれないが、一番大事な事は亡きお方を思い、もう一度改めていろいろな思い出をたずねさせていただくことである。それはただ懐かしさだけではない。人とのつながり(仏教で言う)は、直接会わなくても関係がなくなることはない。生前かわした言葉、いっしょに生活したこと、そういったことを自分自身が大切にすることで縁はずっと続く。お別れをしてから、自分自身が送る毎日の積み重ねによりいろいろなことがわかるようになっていく。たとえば子供を持ったときなどにはじめて父親の思いが分かる。それをたずねていったときに教えてもらえるのである。それが、仏様との“出会い”である。

 親や兄弟、友達、先生など、今直接あるお世話だけで自分が生きていけるわけでなく、目に見えないつながりのほうがはるかに多い。昔からのご先祖が誰一人欠けていても今自分は存在しない。遠い祖先から大きな願いがこめられ、脈々と続いてきた命の不思議なつながりや社会的背景などすべての事が重なり合ったその一点に、自分が存在すると言う事を気づかせていただけて、「ありがたい」、「あたりまえでなくお蔭様なのだ」と気づかせていただく。そして自分中心の狭い視野が開かれていく。大事な反省をさせていただいたり、亡き方をしのぶ中にそういう大事な事をお教えいただくのがお盆の大きな意味なのである。
 お供え物は食べてくださいではなく、仏様に敬いの気持ちを形にあらわすことが供養なのだ。その基本となるものが「お灯り」「お花」「お香」である。


三具足…燭台(ロウソク立て)、香炉、華瓶(花瓶)
三具足の場合、仏前に向かって右に燭台をおき、中央に香炉、左に華瓶を配す。
五具足…燭台と華瓶をそれぞれ一対ずつにする。
五具足の時には、香炉を中央におき、その外側の左右に燭台を一つずつ、さらにその外側に華瓶を一つずつ配す。


お供えするものは、お仏飯、お香、灯明(ロウソク)、お花

お仏飯 炊き立てのご飯を毎朝(もしくは炊いた時)お供えする
お香 正式には抹香(粗びき状)を香炉の火種にくべて焼香する。普段はそれも立てずに香炉のの大きさに合わせて何本かに折って供える。寝かせて供えるのは、抹香を帯状に並べてたく念香の形に近いようにという意味から。
灯明 ローソクの火を消すときには、いきおいよく口で息をふきかけたりするがそれは無作法である。小型の専用のうちわないし、手のひらであおいで消火する。線香に着火したときは手のひらで炎を消す。
お花 お花は命のない造花で代用させる事はできません。お花は、花屋で売っているのを買い求めてもよく、庭で丹精こめて育てた花をお供えするのもよい。ただありあわせの花を無造作に立てるというのでは、仏様にささげるという心に欠ける。なお、トゲのある木の花、毒花や悪臭のある花は避ける。

浄土真宗ではお茶や水を供えるしきたりはない。
同じように霊供膳といわれるお仏壇用の小さなお膳も供えない。

「お灯り」「お花」「お香」←クリックすると説明が見られます。

 

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